第12回就職差別撤廃東京集会が6月10日、豊島区東池袋の豊島公会堂で、開かれ、571人が参加した。
今回の集会は「人権の視点から考える、新規学校卒業者を取り巻く採用・選考について」とのテーマで行なわれた。
基調報告では、菱山謙二就職差別撤廃東京集会実行委員長・筑波大学名誉教授が「雇用を取り巻く構造変化と諸問題」とのテーマで報告された。
特に、社会の構造変化の中での様々な課題を人権の視点で捉え、ISO26000の理解と実行が呼びかけられた。
また、報告1では堀内勝・東京労働局職業安定部職業対策課長補佐が「新規学校卒業者における採用選考の現状と課題」とのテーマで報告。
そして、報告2では東京都同和教育研究協議会の桐畑善次さんが「高校生の進路保障の現状と課題」とのテーマで報告された。
昨年度の大学卒業者の就職率は、ついに戦後最低となった。
長引く不況の中で数年来悪化が続いてきたが、東日本大震災と原発事故が追い打ちをかけたことが最悪の事態につながったようだ
これで学生の就職率は、はじめて90%を割り込み10任に1人が就職できないまま社会に出るという異常事態となった。
一方、10数年前から大学生の就職採用活動の舞台は、完全にインターネットに移行している。
そのような中で、かつての社用紙にあたるエントリーシートがメールの形でやり取りされ、応募者の人権を無視する事項を書き込ませるようなものも報告されている。