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若者の不安定就労が社会問題化する今、就職差別撤廃の取り組みを
 第13回就職差別撤廃東京集会

 第13回就職差別撤廃東京集会が6月8日(金)13時30分から池袋の豊島公会堂で開催され、563人が参加した。今回の集会テーマは、「若者の不安定就労が社会問題化する今、就職差別撤廃の取り組みを考える」。

 この集会テーマと集会の意義について、はじめに集会実行委員会の近藤登志一事務局長(都連書記長)が基調報告をした。近藤事務局長は、「今日の若者の就労状況を見ると、今年3月に大学を卒業した55万人のうち35万6・500人(約64・8%)ほどしか就職していない。また内閣府の調査では、2010年の春学校を卒業した人などのうち、就職できなかったり早期に辞めたりした人が大学や専門学校では2人に1人、高校では3人に2人の割合にのぼっている。非正規雇用比率も35%を上回り、非常に高水準だ。若者の雇用が非常に深刻な状況に陥っていることが分かる。このような中で、最近では就職希望者がネットを通じて企業に応募する『エントリーシート』が増加しており、そこに本籍地や家族状況なども記入させる会社も出ている。これは、統一応募用紙など、長年積み上げてきた取り組みの成果を土台から崩すものである。今、これまでの取り組みを強化するとともに、『若者の不安定就労』を『雇用や就労からの排除、人権問題』として位置づけ、排除のない社会の確立をめざすということが新たな課題になっている」と指摘した。

 この後集会では、公益社団法人東京部落解放研究所副理事長で元東京都同和教育研究協議会事務局長の松浦利貞さんが「就職差別撤廃をめざす─統一用紙制定40年に向けて」と題して記念講演をおこなった。松浦さんは、就職差別撤廃をめざす取り組みの原点である「統一応募用紙」について、その制定の経緯と今日までの流れを紹介し、「原点を確認して今日の課題に対応することが重要」と指摘した。また東京労働局職業安定部職業対策課長補佐の佐藤秀雄さん、東京都同和教育研究協議会副会長の桐畑善次さんから、労働行政と高校現場の取り組み情況の報告を受けた。

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