6月5日、池袋の豊島公会堂で、「公正採用選考を実現するために、現状と課題を考える」をテーマに第9回「就職差別撤廃」東京集会がひらかれた。都内企業の公正採用選考人権啓発推進員や行政・教育関係者など614人が参加した。
集会では、東京人権啓発企業連絡会の山岡尚哉専務理事が主催者あいさつで「あらゆる職場で就職差別をなくし、公正採用選考システムを確立する社会的取り組みを推進しよう。」と述べた。また、来賓からは東京都産業労働局の塚田祐次総務部長があいさつをした。
また、集会では、報告として「『CSRと公正採用選考』—ハローワークの役割—」（石原亘・東京労働局職業安定部職業対策課長補佐）、「進路保証の現状と課題」（東京都同和教育研究協議会の金玉煕さん）があり、竹村毅さんをコーディネーターとしてシンポジウム「人権の視点から考える、CSRと公正採用選考の課題」をテーマに関正雄さん（損保ジャパンCSR推進室長・ISO・SR国内対応委員会委員）森原秀樹さん（反差別国際運動事務局長）を講師に行った。シンポジウムでは竹村さんが人権や差別、社会的責任などの概念規定を行なった。そして、関さんが社会的責任と人権、ISOのSR策定の現状、自社の取り組みについて報告、森原さんはCSRで人権尊重を求める５つの国際潮流を述べ、国内状況と今後の課題について述べ、多様な利害関係者とのフォーラムの必要性を述べた。
最後に閉会あいさつで、日本労働組合総連合会東京都連合会の須永謙治副事務局長がCSR推進と公正採用選考の確立を呼びかけた。来年の集会は２００９年6月5日（金）に豊島公会堂で行なう。